香川の事件。
とりあえず容疑者は逮捕され、
少しずつだけれど犯行の全貌が見えてきている。
その中で、二人の幼い女の子の死因も明らかになった。
二人は叔父に心臓をひと突きされ、絶命していた。
こうして、弱者が、
圧倒的な力の差で命を奪われる事件を
見たり聞いたりするたびに、
どうしても池田小学校での事件を思い出してしまう。
あのとき、犯人である宅間守に
包丁を振り下ろされた小学生たち。
その中の一人の女の子の遺体の状況を、
記憶では当時の朝日新聞だけが伝えました。
少女は、肩口から一撃を受け、
包丁は彼女の鎖骨をやすやすと断ち切り、
心臓と肺を切り裂き、肋骨の何本かさえ折りました。
あまりにも簡単に、少女の肉体は破壊されました。
記事は、病院に少女が病院に運ばれるシーンも追っていました。
まだ若い母親は、洋服を血で真っ赤に染めながら、
必死で娘に頬ずりをしていました。
付き添う救急隊員に「まだ娘があたたかい」と繰り返して。
大人と子供でもいい、男と女でもいい。
圧倒的な暴力を前に、弱者に対抗できる術はありません。
そんな不平等が許されるのか、と感じてみても、
その力の差は歴然とあります。
何のために、と問われれば、
弱いものを守るために。
大人は子供を、男は女を守るために力を授かる。
その時にしか、力は振るわれてはいけません。
だから、どんなバックグラウンドがあろうと、
僕はこの犯人を、絶対に忘れません。
二人の幼い娘の心臓にためらいもなく
包丁を突き刺したこの男を、
僕は決して許しません。
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