いつも周りを笑顔にさせる、楽しませる。
そんな言葉を耳にして、思い浮かべるのはクラスに一人はいたお調子者だろうか。
でも、本当に優れた人は実際にはそうではないのだと、思う。
お調子者は誰かを自分のペースに引き込んで、巻き込んで、
そうして誰かを笑わせるけれど、それはやっぱり栄養ドリンクの様で
一時的な効果しか与えてくれないんです。
本当に誰かを笑顔にするのに必要なものは、
カンフル剤ではなく、体をゆっくりと温める
いっぱいのミルクだったりするのです。
そこに刺激や拒絶反応を起こさないで誰かを温めるには、
その人のペースを温度を知らなければなりません。
つまりは、その誰かの心に余白を残してあげること。
その余白を自分の存在感で塗りつぶしてはいけないこと。
強引に楽しませるのではなく、その人が笑うまで待ってあげられること。
そういう友人がいます。
その特異なキャラクターを持つ人はあるブランドに関わっていて、
先日展示会に初めてお邪魔したんですが、なるほどと思いました。
僕はファッションにそれほど明るいわけではないけれど、
什器に並ぶ洋服やアクセサリーを見て、
スタッフの人たちの雰囲気を見て思ったんですね。
世の中にはたくさんのブランドがあって、
それぞれに魅力はあると思うけれど、きっとこのブランドの魅力は
着る人にちょうど良い余白が残してある点かも知れません。
着る人を無理矢理にファッショナブルに見せるのではなくて、
その人のスタイルとか息をするペースにあわせて格好よく見せてくれる服。
もしかしたら、着る人によってとても印象が違って見える未完成を残しているから、
逆に完成しているアイテムたち。
一言でいえば、やさしさ、ですか?
だから思ったんですね。
ヒロキ君とジャクソンマティスは似ているかもしれないって。
ありがたや、ありがたや
。。。。。本当にありがたや。
投稿情報: ヒロキング | 2008年7 月 4日 (金) 02:37