不思議な感覚でした。
墓前にたって、お清めをして、花を飾って、お線香を焚いて。
小さく乾杯をしてから、缶ビールを飲み始めてみれば、
いつもは心の中でつぶやくだけの言葉が
自然と口からこぼれていました。
どうしてか、そこに父がいるように思えて。
家族のこと、
お仕事のこと、
プライベートのこと。
とりとめもなく話をしながら、
墓石に触れたのも初めてでした。
そうして時間が流れて、
いつものように1つお願いごとをして、
あなたのことを話したら、
青い青い空に、たくさんの鳥が風を受けて舞っていました。
たぶん、父の仕業。
山で生きて、実際にトンビを飼っていたあの人なら、
たぶん簡単に鳥くらい呼べてしまう。
いつまでも去らない鳥の群れに、よいお年をと挨拶をして。
お墓に背を向けました。
享年44。やっぱり還暦を過ぎた父と会いたかった。
僕の方の反省は終わったよ。
さぁ、もうすぐリスタートのチャイムだ。
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